被災者の陰に隠れる心のケアが必要な方々

今回の震災によって、多くの被災者の方が心の傷を負われたと思います。


現在も、震災関連情報、電力問題、放射性物質による水、農産物への影響など、

多くのストレス要因が発生しております。
こうした状況において、被災者の中には、専門家による心のサポートを必要とされるケースがあるでしょう。
震災後の被災者の心のケアについては、多くのHPで紹介されております。


私もそうした情報を中心に集めたページ(ストレスマネジメントのススメ)を作成しました。

よろしければ、ご覧ください。

震災後の被災者の心のケアについては、専門家の方々によって、情報提供がなされておりますが、

それとは別に、お客様とお話をしていて気になることがありました。
それは、自社の従業員に大きな被害はなかったものの、従業員のご家族や親戚の方が亡くなられたというお話を

複数のお客様からお聞きしたことです。


今回のような大規模災害では、被災者だけでなく、被災者の関係者にも大きなストレスが降りかかっています。
さらに、首都圏では、電力不足に起因した通勤困難者の発生、経済活動の停滞、放射性物質の飛散などによって、被災者ではなくても、大きな不安を抱え、ストレスにさらされている方が多いと思われます。
従って、従業員の中には、このようなストレスの増加によって、メンタルヘルス不全の兆候が

発生する可能性があります。


人事の皆様におかれましては、自社の従業員の心身の健康状況にくれぐれもご注意ください。
職場においては、ご自身の周りに「いつもと様子が違う」方がいないか観察をお願いいたします。


【 いつもと様子が違うとは・・・ 】
・遅刻(交通機関の遅延ではない)、体調不良による欠勤や早退が増える
・普段ではしないようなミスが頻発する
・仕事の能率が明らかに低下している
・表情や動作に活気がない(逆に、元気すぎる)
・いつもより静か(逆に、にぎやか、よく話す)
・服装が乱れている   など

多くの従業員が大きな不安と共に過ごしている現在のような環境では、

自分のことで精一杯で、どうしても視野が狭くなりがちです。
それによって、メンタルヘルス不全の疑いがある従業員が、つい見落とされる可能性が高まります。
新卒者の受入対応や採用活動への対応、人事考課の調整など、人事部門が忙しい時期ではありますが、

今こそ従業員が相互に支えあう組織を目指して欲しいと願います。